大和新会長 就任挨拶

大和 武彦

大和 武彦

去る5月13日に開催された寮和会の臨時総会において、吉武 惇二先輩の後を受けて会長に就任いたしました。80年の歴史と伝統を有する日吉寄宿舎の寮和会ということで、身の引き締まる思いでおります。

私は、日本が未だ昭和という元号を使っておりました47年に入舎し、51年勇躍社会に一歩を踏み出しました。爾来40有余年、企業三田会・地域三田会・故郷の三田会・海外三田会と「何時でも何処でも三田会」の中で過ごしてきました。しかし心のよりどころはやはり“日吉寄宿舎=寮和会”でした。小泉 信三元塾長は「練習ハ不可能ヲ可能ニス」と。学問も体躯活動もすべからく練習ニヨリ可能ナラシメタとしても、人との付き合い・間合いのはかり方は一朝一夕にはなかなか。密度の濃い訓練が求められる所以です。私たちは寄宿舎で眠食を共にする中で周りの人との関わり方を覚え、共感することを覚え、そうやってやっと社会に出る準備をしてきました。日吉寄宿舎の全人的教育に感謝していました。

寮和会が常に時代の要請に応え新たな試みを展開し、櫟の創刊・寮の存続運動・80周年記念誌の発刊へと実績を積み重ねていることに、深い感銘を受けておりました。これまでの歴代会長、会員の方々のご尽力に心から敬意を表します。とりわけ関西寮和会の組織編成力と活動状況は大いに参考となるものです。

ところで、今後の寮和会では、会員と現役学生諸兄との交流頻度を上げていきたいと思います。幸い本年度から金澤委員長(3年)が2カ月に一度、「OBとの懇談会」を主催されております。各界でご活躍をされたOBや現役でご活躍中の会員の皆様のご協力をお願い申し上げます。また総会・歓迎会での特別講演も多くの会員が楽しみにしておられます。こちらへのご講演ご出座も宜しくお願い致します。本会の主眼でもあります寮和会会員同士の交流も年1回の総会と新入舎生の歓迎会だけでは、都合のつかない方も多くおられたことと思います。これからは“同好の士”の集まりも広報委員会を通じて適時にご案内を差し上げたいと思います。また、卒業25年目の期を中心に前後3年次(計7年次の在寮中メンバー)の懇親会を毎年開催してまいりましょう。

最後に財政の健全化をなお一層図る必要があります。そんなに豊かな状況ではないのです・・・。会計委員会からお願いすることも多くあると思います。

効果的な活動を常に模索し、工夫し、大学学生部とも連携して地道な活動を継続してゆくことが肝要であると思います。関係各位の更なるご指導・ご鞭撻とご協力をお願いし、現役学生諸兄のご希望にも沿いつつ共に充実発展させていくべく精一杯の努力をしたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

会員の皆様には幸せを、学生諸兄には良き訓練を!

大和  武彦