吉武前会長 退任挨拶

~5年間をふりかえって~

吉武 惇二

吉武 惇二

2012年に当時の寮和会会長 小西 正文氏から会長をお引き受けして、5年が経過しました。そして今、私がなんとか無事に務めることができましたのは、偏に寮和会会員の皆様のご協力と、大学関係各位のご支援の賜物と感謝申し上げます。5年間を振り返りますと、3点のことが特筆されます。

1つ目は寮和会のメンバーに恵まれたことです。副会長を務めてくれた河野 静夫君は、私と同期の昭和44年卒業で、しかも同じ商学部だったこともあり、寮生活の4年間はまさに同じ釜の飯を食った間柄でした。寮和会の運営に関して良き相談相手を果たしてくれました。広報を担当してくれた法学部昭和46年卒業の田中 英夫君は、現役時代の勤務先である大日本印刷(株)で習得した編集、印刷、出版に関する知識を駆使して、毎回内容の充実した立派な会報を発刊してくれました。旧来の製作方法から電子化の導入により製作コストを大幅に削減できたことは、運営収支に多大な貢献をもたらしてくれました。会計を担当してくれたのは法学部昭和47年卒業の岡村 達夫君です。彼の正確無比な情報収集により卒寮生の名簿が格段と整備されるともに、年会費の収入増加へと大きな貢献をしてくれました。彼は3年生の時に退寮したことを気にしておりましたが、誰にも負けない熱意をもって役割を果たしてくれました。会計監査役を務めてもらった経済学部昭和46年卒業の徳増 秀明君には、銀行出身らしく厳しい目で細部にわたる資金の用途を監査してもらい、適切なアドバイスを頂戴しました。昭和48年卒業の松本 徹君は、理工学部の出身らしい寮和会の新組織作りの提案をしてくれました。法学部昭和58卒業の小西 陽一郎君は、寮和会の活動に積極的に参加するかたわら「ざっくばらんのOB懇談会」を主宰しており、現役学生との対話を重視した活動を展開中です。経済学部昭和60年卒業の増田康企君は寮和会の司会を務めてくれ、懇親会の雰囲気を盛り上げてくれました。理工学部昭和60年卒業の多田 和市君は現場第一線のジャーナリストであることから、寮和会の講演者にもなってもらいました。次に、若手となります高久 晃宇君、佐藤 芳志彦君、竹村 悠作君は「これまで寮和会であまり活動していないので、次の寮和会で挽回したい」と留任の申し出がありました。殊勝な心構えに感心すると同時に次回の寮和会での活躍を期待しております。

2つ目は地方の寮和会とも言うべき関西寮和会と北海道寮和会についてです。関西寮和会は経済学部昭和47年卒業の松尾 哲雄君が、北海道寮和会は商学部昭和44年卒業の小田 豊君が会長を引き受けてくれています。関西寮和会は毎回の会報で積極的な活動状況が掲載されています。北海道寮和会は、これまで何回か交流会が開催されてきましたが、次回は来る9月8日から10日までの2泊3日の予定で、帯広市内で開催されます。昭和41年から47年卒業の37名が全国から集うことになっています。この様に、関西での会合、北海道での交流と全国的な広がりを見せていることは、誠に喜ばしい限りであります。

3つは、この5年間で何をしたかと聞かれれば、唯一答えられるのは、「日吉寄宿舎80年記念誌」を発刊したということです。一昨年から実行委員会を立ち上げ、現役学生5名と一緒になって準備を進めてきました。今年3月にお手元に記念誌が届いたと思いますが、今振り返ってみますと、資金的な制約が少なく、比較的自由に企画できたことは幸せでした。さらに勇気づけられたことは、誰1人として執筆拒否をされなかったということです。このことを知っていれば、もっと大勢のOBの方々に筆をとって貰いたかったというのが、正直な感想です。

以上、5年間を振り返って3点を述べましたが、結果として、あらゆる関係者の皆様方のお世話になりながら、ここまで来れたということです。改めまして皆様方に深く感謝申し上げます。今後の寮和会も大和会長のリーダーシップのもと、益々発展されますよう、祈願して止みません。

吉武 惇二